『腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する (幻冬舎新書) 』読みました。
「老化物質を速やかに排出!」(老化防止や、アンチエイジング)に、ひかれて軽く手に取ったら、
東大医学部卒「自治医科大学分子病態治療研究センター抗加齢医学研究部教授」というすごい先生の書かれた真面目な本でした。(笑)
腎臓は、非常に重要な臓器だと聞いたことがありますが、
正直、その、いたわり方については分かっていなかったことと、
また、カップラーメンやファストフードてきな食事が、
体に悪そうだというイメージはあっても、
では、一体何が悪いのか?ということについては、「塩分が濃かったり、糖質だったり?」ぐらいの感じの知識で、なんだか「曖昧」。
それが、この本を読むまでの私のイメージですが、
今回は、「腎臓とリン」という具体的な主役にスポットが当たる、
まだ一般的によく知れ渡っているとまでは言えない、でも科学的根拠できちんと解説した情報が書いてある、ちょっと画期的な新知識が得られる貴重な本で、
早老症を防いだり、アンチエイジング、
食生活を気をつけて、いつまでも若々しく健康に人生を過ごしたい方には、とても良い情報の書かれた本格的な本。
今はまだ、
食事をしながら、「塩分多くて体に悪そう」とか、「糖質とるの控えよう」と、思う人は多くても、
「リンが多そうだ」と気にする人は少数派ですが、
(腎臓病にかかってしまってから知る人も多い状態)
数十年前? 脳卒中などの予防のためには「塩分」を控えることが大切だと言われ始め、
そのことが徐々に浸透していって、今や常識となり、
多くの人々が食事に気をつけるようになったことで、
実際に数字として、その病気にかかられる方の人数を大きく減らすことが出来るようになったように、
今後はこの本の内容が、徐々に一般の方すみずみまで広がっていき、
多くの人が透析や腎臓の病気、また、早く老けてしまうことを予防することができるようになることを、見越して書かれたような、医学知識の本でした。
でも、一般向けに分かりやすく書かれていて、
最後の章では、同じリンでも、吸収されにくいリンと、されやすいリンの分類など、
具体的に書かれ、実践しやすくなっていました。
年齢を重ねて、年齢より早く老けた感じになってしまったり、
腎臓などに炎症を起こしたり、認知症になってしまったり、
そういうことを防ぐことが出来るのなら、
それはもちろん、防げた方が良い。
そのためには、やはり食事が大切なのだと分かりますが、
具体的に、何をなるべくとらないようにすればいいか?とか、
なぜ?食べない方が良いのか?ということが分かると、
現実的に、具体的に行動することができて、
健康でいられる寿命が延びるというか、
まさにこの本のタイトル通り、
『腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する 』。
老化加速物質リンを避けたり、排出することができて、健康で暮らせそう。
食べ物だったり、運動だったり、過ごし方でかかってしまう病気を、「生活習慣病」といったりしますが、
その生活習慣病は、「甘いものの誘惑に負けて」とか、「食欲にまけて食べてしまった」ということばかりでなく、
単に「それを食べては体に良くない、ということを、知らなかった」という、無知からくることも多く、
さらに、その情報が、広く一般に知れ渡る前、という時期には、
とくにそういうことが多く起きてしまいがちで、
先に情報を得ていた医師の先生方からすると、とても悔しいような気持になってしまうのかもしれません。
腎臓の具合が悪くなり、必要に駆られて、やっと知識を身につけた。
もっと早くからこの知識を知っていれば良かった。
という方が少なくなるように、そうなる前に、
この本からも、早くこの情報が、広く一般の人に知れ渡り、一日も早く高齢者が病気で苦しむことのない日々が来るようにという、筆者の先生の願いも感じた本でした。
一般の人が、新しい医学知識を研究することはまずありませんが、
日々それを研究している医師の先生の本を読むことは可能です。
何を食べるか? どう過ごすか? は、健康を大きく左右しますが、
どうすればいいか?を知らずに過ごしてしまうことも多いもの。
その一つが分かりやすく書かれていて、とても良かったです。
『腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する (幻冬舎新書) 』