『世界を生き抜く力は 思春期に伸びる! 男の子の「自己肯定感」を高める育て方』柳沢幸雄 著。 自己肯定感はなぜ必要か?

『世界を生き抜く力は 思春期に伸びる! 男の子の「自己肯定感」を高める育て方』

著者は、開成中学校・高等学校校長で、東京大学名誉教授の柳沢幸雄先生。

多数の東大合格者を輩出する開成中高一貫校の校長にして、かつ、東大名誉教授。
正直、そんな肩書あったんだ(存在するんだ)、と思うぐらいですが(笑)、

書店の目立つコーナーに置かれていて、本のタイトルから、
「え? 思春期でも間に合うんだ!」というか、「思春期に伸びる!」
というところにひかれて購入。 

 「自己肯定感」とか、子供に自信をつけさせる子育ての本は多いですが、対象年齢が幼児から等、低めなことが多く、その時期を過ぎてしまった、
思春期の、大きくなってしまった子供に、母親が出来ることは、そっとしておくことぐらいかなと、漠然と思ってました。

 でも、肝心なことを分かって放任しているのと、
それを知ろうとしないで闇雲に放置しておくのは違うかも。

小さい頃は、手取り足取り、何にでも入り込めたような子供との関係は、
だんだん親が関与できることが少なくなって、
もう手伝えることも少なくなってきたと感じていたのですが、
まだまだ子育てで知っておかなければならない知識もあると感じた本でした。

 日本の文化の中で、「自己肯定感を高める」ということを、教育の現場で重要視するようになってきたのは、比較的最近の話で、
私自身の子供の時には、あまり聞かなかった教育方針。

実際、昭和の世代では、
子供の意見を聞くことは甘やかすことという風潮があり、
「親の言うことが聞けないのか?!」ぐらいのセリフは、普通に言われていた気がします。

 自主性を重んじるというよりは、いかに大人の言うことを聞かせるか、という感じもあって、「素直」が一番。
叩いてでも正しいことを教え込む、とか、
先生が言えば、それが正しいこと、
ぐらいな価値観があり、

そこからだんだん、子供の自主性が大切、というふうになっていくわけですが、

私の幼なかったころの時代は、そこまででないにしても、
その雰囲気というか、そういう風潮の残り香のようなものも、かすかに残っていた気がするので、

それが突然、自分が子育てするときになると、「子供の自己肯定感を高めましょう」とか、自主性を育てましょう、てきな、
「子供が主役」感が、
驚くほど、ど~んと前面に出されていて、

正直、私自身が戸惑ったというか、
どのように子育てしたらよいか?という基準や方法が、
時代によって目まぐるしく変化し、
少なくても、私の受けた教育法通りではないのだな、ということだけを頭で理解していても、
じゃ、一体どうすれば? と思う感じでした。

 私が、私の受けた教育法を、子供にそのまましては良くない、と思ったのは、
「親って、子供より30年古いんです」と聞いたときから。
(確か、納税額日本一の斎藤一人さんの講演テープだったと思います。)
そうだな、と思って、
子供の言うことより、親の言うことの方が正しいとは限らない、と。

 最近、人気のあるユーチューブで、ローランドさんという方の『THE ROLAND SHOW』がすごい再生数で、
ローランドさんを、テレビでもお見かけしたりするようになりましたが、

この方のウリは、ものすごい、自己肯定感。

37万部以上売れた初著書のタイトルは、ズバリ、
『俺か、俺以外か。 ローランドという生き方』

(すごい自信(笑) スーパーポジティブ。)

  第二弾の本は、自信を持って、自分が主役の人生を生きるように背中を押してくれる
『君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉』

正直、元ホストふうの見かけに(夜の蝶てき)引き気味だった昼間の主婦(私)も、
今のローランドさんの動画からは、良い青年という印象を、受けざる得ない感じ。

大成功してるローランドさんを見ると、「大切だな~、自己肯定感」と思います。

で、
話を戻しますが(笑)、

『世界を生き抜く力は 思春期に伸びる! 男の子の「自己肯定感」を高める育て方』は、
いかにも、校長先生(柳沢幸雄東大教授)の書いた本で、とても冷静。

その熱血先生の熱さに、こちらの心拍数が上がり、
読んだその時だけ、舞い上がったように賛同してしまう、
という感じではなく、

科学者(柳沢幸雄東大教授)の冷静な分析に基づいた説明と、授業のような解説に、一つ一つ読み手の知識がついて、上がっていき、

謙遜が美徳、とか、
例えばスポーツでも、「勝たせていただきました」などの謙譲語を使うことで、
やっと周りからも謙虚さが認められ、好感を持たれる日本語、
というような、
自己肯定感や、自信を持ちにくい日本文化の現状や、
世界の中で、なぜ「自己肯定感が大切なのか」というような知識がついていって、
どうすればいいのか? という具体的なアドバイスがくる。 

 毎年、数十人の東大合格者を輩出する、名門の開成中学校、高等学校の校長先生で、さらに東大名誉教授、という柳沢幸雄先生。
本からも、その頭脳明晰な感じが、学ぶこと多そうな香りが、
それを、一般の人に分かりやすく、易しく平たい言葉で伝えている雰囲気が、伝わってきますが、

子供の教育を考えて、目を血ばらせながら?読み進めたラストには、
大どんでん返し?
『世界を生き抜く力は 思春期に伸びる! 男の子の「自己肯定感」を高める育て方』に一番重要なのは、
親自身の自己肯定感だと分かる。

この本を手に取る親にこそ、これが必要。

そして、私も、その一人。

子育てしているか否かに関わらず、読むといい本かもしれません。

 普段の生活の中で、専門家から直接教えをいただくことは、ほぼない環境、ということも多いと思いますが、
それが叶ってしまうのが、本を読むということ。

何度も読み直すと、何かが変わる気がする。

 読んで意識を変えていきたいと思いました。



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